制御盤とは
制御盤は、機械をスムーズに運転するための装置であり、電動機やヒーターなどを一括して制御・操作できます。制御盤は主に「動力回路」と「制御回路」から構成されており、前者は機械を動かすための回路であり、後者はマグネットスイッチやインバータを制御するための回路です。これら2つの回路を適切に設計することで、機械や装置を目的通りに動かすことができます。集約されたメーターやスイッチ、タッチパネルを備えた制御盤は、作業を効率化し、生産性を向上させるために重要な役割を果たします。
代表的な装置の例
制御盤は、異なる用途に応じて設計・製作されます。
1.建物の空調設備
■目的: 建物内の温度や湿度を適切に管理する。
■使用例: 複数のクーラーを制御。
2.工場の生産ライン
■目的: 生産ラインのベルトコンベアーの速度を変更し、機械異常時に警告を発する。
■使用例: モーターの速度制御、表示灯の制御。
3.エレベーター
■目的: 人が乗るエレベーターを上下させ、押されたスイッチの読み取りと表示を行う。
■使用例: モーターの上下制御、スイッチの読み取りと表示の制御。
大きくイメージしやすい例として上記があげられます。
制御盤の構成部品
■キャビネット
工場や屋外など厳しい環境に設置されることが一般的で、金属製のキャビネットの筐体を使用します。
■スイッチ
電源のON/OFFや機器の信号を切り換える手段として使います。
■表示灯
機器の状態を表示します。
■配線
電気部品や電気機器同士をつなぎます。
■クーラー(ファン)
制御盤ボックス内で生成される熱を除去するために送風を行います。
■ブレーカー
制御盤内の電源。
■電磁リレー
電気信号を受けてスイッチの切り換えを行います。
■インバーター
電圧や周波数を自由に変えることで回転数を制御します。
■PLC(プログラマブルコントローラ)
プログラムで定められた順序や条件などに従って設備や機械の動きを制御します。
主な電気部品や電気機器は上記です。制御盤の種類によりカスタマイズし、お客様のニーズにあった制御盤を作るのが私たちの役割です。
2つのタイプ
自動制御には2つのタイプがあります。まず1つ目は「シーケンス制御」です。これは、あらかじめ定められた手順に従って制御を進めていく方法です。シーケンス制御は非常に一般的で、家庭用の洗濯機やマンションのエレベーターなど、身近な場所で使われています。もう1つのタイプは「フィードバック制御」です。これはシステムの出力を計測し、それを元に入力を調整する方法です。また、関連して覚えておきたいのがPLC(プログラマブルロジックコントローラ)です。これは、機械を安定的に制御するためのソフトウェアで制作される機器です。
無限大の対応分野
制御=コントロールでイメージするとより私たちの携わるモノの役割が分かりやすいと思います。
オートメーション化された工場では、多くの機械がそれぞれ決められた作業を自動で行っています。これらの機械それぞれに電気を供給して、決められた動作をするようにコントロールするためのものが<制御盤>です。
あらゆる業界に対応でき、大量生産・省力化が叶うので品質・供給量の安定、納期短縮などに期待ができます。